史記・書

1.礼書

礼に関して、その起源・効用・根本精神など総合的に検討し、かつ礼の重要性を強調した一篇。

 

2.楽書

音楽に関する書物。

 

3.律書

王者の法律規則は全て六律(六つの音調)に基づいており、六律こそは万事の根本である。

中国では八度の音程を十二に分けて十二律と言う。

(1)黄鍾(3)太そう(5)姑洗(7)すい賓(9)夷則(11)無射

(2)大呂(4)きょう鍾(6)仲呂(8)林鍾(10)南呂(12)応鍾

このうち奇数番のものを六律・陽六、偶数番のものを六呂・陰六という。

 

4.暦書

暦法の意義と原理、及びその返還の歴史について。

 

5.天官書

日・月・星の運行と宇宙界の変異についての観測、およびそれと人間世界に起こる事象との関連について。

 

6.封禅書

「封禅」とは天子がその政治上の成功を天地に報告するため、泰山で行った国家的祭典。

古代宗教史と言って良い。

 

7.河渠書

黄河を中心とする河川の治水、水利事業、及び水路建設の歴史。

 

8.平準書

「平準」とは「平らにすること」であり、とくに物価・財政を安定させる事をいう。